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ダメンズとは?特徴と卒業の方法を現場のリアルから本音で

二次会のカフェ。奥の席で、彼女はストローの袋をぐしゃぐしゃに丸めていた。

彼、また仕事辞めちゃってさ。

目次

ダメンズとは、ダメな男のことじゃない

ダメンズは、金銭や生活や感情のどこかを恋人に預けきって、それでも関係を続けさせてしまう男性を指す言葉。倉田真由美さんの漫画、だめんず・うぉ〜か〜から一気に広まったのは知ってる人も多いはず。

ここ、みんな読み飛ばすんだけど。元のタイトル、ウォーカーだよね。歩く人。

つまりこの言葉、もともとはダメな男に惹かれて歩き続ける側を指してた。主語は男じゃないの。

ダメ男とダメンズを分ける一線

ただ生活能力が低い男性は、放っておけば勝手にフェードアウトしていく。連絡は減るし、会う理由も消える。悲しいけど自然に終わるんだよね。

ダメンズはそこが決定的に違う。離さない技術がある。

こっちが冷めかけた週に限って、深夜に長文が来る。仕事のミスとか、親との喧嘩とか、体調の話とか。去ろうとした瞬間だけ急に優しくなって、一週間後にはまた元通り。この振れ幅で相手を掴んでおくのが、驚くほど上手い。

無自覚な人もいる。でも結果として同じことが起きてる。

現場で見た五つのタイプ

イベントの受付に立ってると、参加費すら彼女が払っている組み合わせに出くわす。財布を出す動作がない男性。これが金銭型で、最初は電車賃の立て替えから始まってた、って話をあとから聞くことになる。

依存型はもっと厄介。ミナさんという三十代の参加者が、二次会の途中で三回スマホを見た。四回目でバッグを持って立ち上がった。彼が死ぬって言ってるから、と。あの日、店の外まで見送ったとき手首がヒヤッと冷たかったのを覚えてる。彼女、その一年前から週三回このパターンだったって。

浮気型は説明いらないよね。ただ現場で見ていて思うのは、責める側が必ず自分を責め始めるということ。私が構ってあげられなかったから、に着地していく。

支配型はイベント参加そのものが許可制になってる。行っていいって言われたから来ました、という自己紹介を何度聞いたことか…。服装をチェックされ、女友達との連絡を減らされ、気づいたら相談できる相手がいない。ここまで来ると次の章の話になる。

無気力型は語りが達者。起業したい、資格を取りたい、来年こそ動く。三年前と一文字も変わらない未来を、初対面のテーブルで滔々と語る。彼女は隣で頷いてる。目が少し伏せてた。

出会って十五分で弱さを見せる男

これは名簿を見返して気づいたことなんだけど、ダメンズ側の男性にも共通点があるの。

自己開示が早すぎる。

着席して十五分以内に、借金とか家族の複雑さとか前の恋人に裏切られた話をしてくる。普通は三回目の食事で出てくる話題だよね。それが乾杯の直後に出る。

心理学に自己開示の返報性というのがあって、相手が深い話をすると、こちらも同じ深さで返したくなる仕組みが働く。本来は信頼を育てるための機能。それを最初のドリンクで発動させられると、まだ何も知らない相手なのに、もう深い関係になった気がしてしまうわけ。

一次会が終わる頃には、二人だけが妙な密度で話し込んでいる。周りがざわっとしても気づかない。あの光景、遠目で見ると恋の始まりに見えるんだけど、こちらとしては胃のあたりが重くなる。

早く心を開いてくれる人ほど、実は誰にでも同じ速度で開いてる。

なぜあなたは毎回この人を選ぶのか

ダメンズを選び続ける人は、優しいんじゃない。自分の価値が信じられないから、価値を証明できる相手を選んでる。

まともに自立した相手と付き合うと、こっちの出番がないんだよね。ご飯も作れる、体調も自分で管理する、仕事も順調。その人の隣にいて、私の役割どこ? と手持ち無沙汰になる。

一方で、ダメンズの隣には仕事が無限にある。立て替えて、慰めて、生活を整えて、朝起こして。必要とされてる実感がドクドク流れ込んでくる。手放したくないのは彼じゃなくて、この実感のほう。

もうひとつ。彼の更生が、いつのまにか自分の成績表になってる。だから周りから無理だよと言われるほど意固地になる。彼を諦めることが、自分の無力を認めることとイコールになってしまってるから。

実家で親の機嫌を取る係だった人、兄弟の面倒を見てきた人。この率が体感でかなり高い。子どもの頃に覚えた役目を、恋愛でもう一度やってるだけ。

ダメンズは変わる。ただしあなたがいなくなってから

変われますか、という質問を年に何度も受ける。

変わるよ。実際に見てる。ただ条件がひとつだけあって、それは支えてくれる人が横にいないこと。

家賃を払ってくれる人、謝罪を代行してくれる人、深夜に電話に出てくれる人。この人がいる限り、困り果てるという体験が本人に届かない。あなたが吸収してるから。

イベントに二年ぶりに来た男性が、髪を切って就職先の名刺を持ってた。何があったのか聞いたら、全部なくなったんで、と笑ってた。彼女が消えて、住むところがなくなって、初めて自分の生活と向き合ったって。

残酷だけどこれが答え。離れることが、その人にとっては一番効く。

ここから先はダメンズという言葉で呼ばない

軽い言葉には、ものを小さく見せる作用がある。ダメンズだからしょうがない、で片付けてはいけない領域があるの。

殴られた、物を壊された、金銭を要求された、外出や連絡先を管理された、別れ話のたびに自傷をほのめかされた。ひとつでも当てはまるなら、それは恋愛の悩みじゃなくて安全の問題。

別れなよ、が一番効かない理由

友達に相談すると三秒で結論が出る。そんな男やめなよ、って。

正しい。正しいんだけど、それを聞いた瞬間に会話が終わるでしょ。だから検索するんだよね。誰も対話してくれないから。

動けない理由は三つ絡み合ってる。

ここまで注いだ時間とお金を無駄にしたくない気持ち。三年付き合った人と別れると、その三年が失敗だったことになる気がする。実際は違うのに。

私が離れたら彼が壊れる、という感覚。これ、責任感の顔をしてるけど、自分がいないと成立しない関係にしがみついてるとも言える。

そして次がいないという不安。三十代半ばの参加者が、二次会の帰り道でぽつりと言ったのを覚えてる。この人を切ったら、私を選ぶ人がもういない気がして。街灯の下で、その人はずっと自分の靴を見てた。

言っておくけど、ダメンズと付き合えているという事実は、あなたに需要がある証明にはならない。彼はあなたを選んだんじゃなくて、居心地のいい場所を見つけただけだから。

卒業の順番を間違えないで

気持ちの整理より先に、お金を切る

心の準備ができてから別れよう、とやると、まず戻る。感情は往復するから、いつまでも準備は完了しない。

先に手をつけるのは金銭。立て替えを今日でやめる、共有していた支払いを分ける、貸した金額と日付を一枚のメモにまとめる。返してもらえるかは別として、書き出すと数字が現実になる。ノートを見ながら電卓を叩いた参加者が、途中で手を止めて天井を見上げてたのが忘れられない。二年で百八十万だった。

やり取りのスクリーンショットも残しておく。あとで自分の記憶が甘くなったとき、これが効くの。

説得しない。理由を並べた瞬間に交渉が始まる

別れ話で失敗するパターンはひとつ。理由を丁寧に説明してしまうこと。

借金が理由なら返すと言われ、束縛が理由なら直すと言われる。理由を出せば出すほど条件闘争になって、こちらが論破される側に回る。

伝えるのは決定だけでいい。もう続けられない。それだけ。相手の反応に説明を足さない。会う場所は必ず人のいるところ、時間は先に区切る。長引くほど不利になるから。

揺り戻しは三週間後に来る

別れた直後じゃないの。だいたい二週間から一ヶ月後。

変わったよ、病院に行ってきた、働き始めた。ちゃんと成果を持って現れる。しかもだいたい本当なんだよね(笑)。三週間だけは本当に頑張れるから。

ここで戻った人を何人も見てきた。戻ってから半年後、また同じ席で同じ話をしてる。

だから揺り戻し期は予定を埋めてください。習い事でも旅行でも、人と会う約束でもいい。ひとりで部屋にいる夜を減らすだけで生存率がぐらりと変わる。実際、卒業できた人ってイベント参加頻度が跳ね上がるの。寂しいから来てるんだと思ってたけど、あれは避難場所を確保してたんだね。

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