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匂わせ女の心理と対処法|彼氏を責めずに確かめる方法

打ち上げの居酒屋で、ひとりだけスマホから目を離さない子がいた。

三十人くらいが騒いでる二次会。あとで聞いたら、彼氏の後輩だという女の子のストーリーを四十分見ていたらしい。

映ってたのは、見覚えのあるパーカーの袖だけ。

目次

匂わせる側の頭のなかで、何が起きてるか

サークルを回していると、匂わせる側も、それを見て眠れなくなった側も、両方こっちに流れてくる。何年か観察して確信したことがひとつある。

匂わせの強さは、幸せの量に比例しない。不安の量に比例する。

本当に満たされてる子って、投稿しないんだよね。というより忘れてる。デート写真をカメラロールに入れたまま三週間放置してるタイプ。逆に毎回きっちり袖口とか助手席の景色とか、ふたつ並んだグラスを映してくる子は、だいたい関係が固まってない。

心理学でいう自己確認の作業に近いと思う。人は自分の立ち位置が曖昧なときほど、外側から証拠を集めようとするの。投稿する、いいねがつく、誰かが察してくれる。その反応でようやく、私はこの人の隣にいていいんだ、と自分に言い聞かせられる。

つまり匂わせは、勝者の余裕じゃない。答え合わせを外注してる状態なんだよね。

匂わせ女は四種類いる

ひとつめが、単純に見てほしい子。幸せの報告係みたいなもので、特定の誰かを狙ってはいない。害はいちばん小さいよ。

ふたつめが厄介。牽制型。これは撃ってる相手が決まってる。投稿の時間帯を見ればわかるの。あなたがインスタを開きやすい時間、彼と会ってる日の夜、あなたが何かを投稿した直後。狙って撃たれてるから刺さるんであって、あなたの心が弱いからじゃない。

三つめが不安型。本人がいちばんしんどいパターン。彼女という肩書きをもらえてない、もしくはもらったのに実感がない。だから外堀から埋めていく。

四つめは無自覚。悪気ゼロ。指摘されると本気で目を丸くする子で、サークルの飲み会でも実際にいた。手が写り込んでたと伝えたら、えっ、あれ写ってました?ってスマホを取り出して確認しはじめて、まわりが静まりかえったやつ(笑)

自分を苦しめてるのがどれなのか、まずそこを見ておくと動き方が変わってくる。

ここは言い切るね。匂わせが刺さるのは、彼が関係を隠してるときだけ

婚約指輪の写真を上げてる新婚さんに向かって、誰かが匂わせをしても、たぶん効かない。ふーん、で終わるでしょ。

刺さるのは、そこに空白があるから。

彼のアカウントにあなたが一度も出てこない。友達にも紹介されてない。会うのはいつも彼の予定が空いた日。その空白に、他の誰かが平気で足を踏み入れてくる。だから胸のあたりがヒリヒリするんだよね。

三十歳の参加者の女性が、イベント後の雑談でぽつりと言ったことがある。彼女の彼氏は、二年つきあってSNSに一枚も彼女を出してなかった。そこへ職場の後輩が、彼のマグカップを映したストーリーを流した。

あの子が許せないんじゃなくて、あの子ができてることを私がしてもらえてないのが、いちばん、と。

そこで言葉が止まって、グラスの水滴が指を伝ってテーブルに落ちた。

これが核心だと思ってる。

匂わせ女への怒りって、たいてい住所を間違えて届いてる。本当の宛先は彼。関係を公にしない、曖昧なままにしておく、そのメリットを享受してる側の人。なのに矛先は、顔も知らない女に向かう。だって彼を責めたら、失うかもしれないから。

女同士を戦わせておけば、いちばん楽をするのは誰か。もうわかるっしょ?

動く前に、この三つだけはやめとこ

まず監視。相手のアカウントを一日に何度も開く行為ね。スクロールした指の疲れと引き換えに手に入るのは、次に見るまでの猶予だけ。しかも投稿が更新されるたびに、心臓がドッと跳ねる回路が脳に焼き付いていく。あれ、依存の仕組みそのものだから。

次に、証拠を並べて問い詰めるやつ。ストーリーのスクショを何枚も突きつけると、話の焦点が彼女の行動に移る。彼は、あいつが勝手にやってるだけ、で逃げられる。あなたが聞きたかったのは彼女の話じゃなかったはずなのに。

最後、本人へのDM。これは絶対にやめて。優位に立つのは送られた側なの。スクショを彼に見せるだけで、あなたは重い人として処理される。実際にサークル内でそれが起きたことがあって、二年つきあったカップルが三日で終わった。

責めずに、でも曖昧なままにもしない伝え方

使うのは、事実と自分の状態だけ。相手の意図には一切触れない。

あの投稿を見てから、なんとなく落ち着かない。うちのこと、まわりにどう話してるのか知りたい。

これでいい。彼女がどういうつもりか、という詮索を混ぜた瞬間に、話が女同士の問題にすり替わるから。あなたが確かめたいのは彼のスタンス。そこだけに絞って撃つ。

言った直後、相手の反応を三つの角度で見てほしい。

ひとつ、あなたの不安そのものに触れたかどうか。気にしすぎ、で片づけたなら、その人はあなたの感情を扱う気がない。ふたつ、その後の行動が変わったかどうか。距離を置くと言ってそのままの人は、言葉が安いだけ。三つ、逆に怒り出したかどうか。信じてないの、と被害者の椅子に座る人は、話し合いのたびに同じ手を使ってくる。

期限は切っておこう。二週間なり一か月なり。曖昧な状態を無期限で受け入れる人には、無期限の曖昧さが与えられ続ける。ここ、けっこう残酷なくらい正確に働くよ。

末路を待っても、減るのはあなたの時間

匂わせ女の末路が知りたい気持ちはよくわかる。自分では動けないとき、人は因果応報に代行を頼みたくなるから。

でもね。相手が自滅するのを待ってる期間、消費されてるのは自分の何年かなんだよね。

サークルにはたまに、匂わせていた側も来る。何年か前に来ていた女性がそうだった。当時は他人の彼氏に向けてマグカップを映していた側。あとで話を聞いたら、いちばん見せたかったのは相手の彼女じゃなくて、当の男の人だったって。ちゃんと私を彼女にして、と口で言えなかったぶんを、全部投稿に肩代わりさせてた。

つまり撃ってる側も、同じ空白に苦しんでる。

ばかばかしいよね。ふたりの女がひとりの男の沈黙を挟んで、代理戦争してるんだから。

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