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スナックの同伴は脈あり?本気で付き合える男の条件

行きつけのスナックで、ママから同伴を頼まれた。ただそれだけのことで、彼はもう半分恋人みたいな顔をしてたんだよね。

グラスを持つ手が空中で止まって、視線がやたら泳いでて。

社会人向けの交流イベントを何年も回してると、この手の相談がびっくりするくらい集まってくるのよ。スナックやラウンジで女の子に惚れて、同伴に誘われて、それで脈があるのか教えてくれって。会場の隅っこで、缶ビール片手に、みんな判で押したみたいに同じ顔で聞いてくるんだわ。

だから先に、いちばん残酷なところから言うね。

同伴は、脈ありのサインじゃない。

出勤前に一緒にごはんを食べて、そのまま連れ立って店に入る。あれは彼女の仕事なの。売上と、あなたをお店まで運ぶための導線。胸のときめきで誘ってるわけじゃない。ここを勘違いしたまま全力で走り出した男を、何人も見送ってきたよ(泣)。

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誘われた事実より、その中身を見て

とはいえ、なんでもかんでも営業かというと、そう言い切れないから話がややこしいんだよなあ。

うちのイベントの二次会で、ぽつりと打ち明けてくれた元キャストの子がいてさ。夜の世界に七年いた子。その子が言うには、営業と本気の違いは、お店の外にしか出ないんだって。

店の中で向けられる笑顔は、その場の全員に配ってるやつ。ボディタッチも、瞳をのぞき込む角度も、体にしみ込ませた所作なわけ。だからそこでは判断できない。ざわっと鳥肌が立つくらい優しくされても、それは磨き上げた技術だったりするの。

じゃあ、どこを見ればいいのか。一円にもならない時間に、あなたと会いたがるかどうか。

同伴なら行くよ、アフターならいいよ、はまだ仕事の匂いが残ってる。判断材料になるのはその先。休みの日の昼間に、すっぴんに近い顔で、なんの売上にもならないのに出てくる。向こうから連絡が飛んでくる。会計のたびに新しいボトルをねだる回数が、いつのまにか減っている。他のお客さんの前では絶対に見せない疲れた顔や、ぐちや弱音が、ぽろっとこぼれてくる。このあたりが揃いはじめて、やっと目を凝らす価値が出てくるってわけ。

ちなみにその元キャストの子、七年で一度だけ本気になった相手がいたらしいの。すごくお金を使う人でも、口説きが上手い人でもなかった。彼女が体調を崩して店を休んだ日、心配して連絡をくれて、でも会いたいとも、いつ店に出るのとも聞いてこなかった。ただ無理すんなよ、とだけ。その素っ気なさに、ふっと肩の力が抜けたんだって。あの一度きりは営業じゃなかったなあ、って遠い目で話してた横顔、今も覚えてる。

読みが当たった人の話も、ちゃんとあるよ。うちの常連だった参加者の彼は、通ってた店の子から、深夜になんでもないスタンプが届くようになったのに気づいた。会計のとき、頼んでもいないのに、これはサービスね、ってドリンクを一杯こっそり抜いてくれた回もあったらしい。半信半疑のまま、試しに二週間だけ足を止めてみたの(笑)。そしたら、最近来ないね、大丈夫?って向こうから連絡がきた。売上に一円も貢献してない期間に心配される。これはかなり確度の高いサインだと思うんだよね。

脈なしのほうは、もっと見分けが早い。LINEが一日一往復で、内容も見事に業務連絡。店の外では、どう誘っても会えない。指名やボトルの催促だけは、なぜか律儀に続く。あなたが店を休んだら、涼しい顔で次の太客を探しにいく。惚れた欲目で眺めると、そのぜんぶが好意に化けて見えるのが厄介でさ。冷静になると、上手なお客さん扱いをされてただけ、なんてこともザラなの。

あ、これ完全に都合よく解釈してるやつだ…

なんでこんなに優しくしてくれるんだろう。その答えも、ついでに握っておいたほうがいい。彼女たちの仕事は、居心地のいい空間と、心地よい会話を差し出すこと。誕生日を覚えてくれるのも、仕事のぐちを親身に聞いてくれるのも、あなたにまた足を運んでもらうための、れっきとしたサービス。そのうえで、数えきれない人と接してきた子ほど、自分を守るために心にそっと壁を立ててる。優しさと本音は、同じ顔をして別々の場所にあるもの。この二つを重ねて見た瞬間から、話がこじれていく。

通えば通うほど距離が縮まってる気がする、あの感覚も要注意ね。人は顔を合わせる回数が増えるほど、相手に親しみを覚える。心理学で単純接触効果って呼ばれるやつ。でもそれで育つのは、好きじゃなくて慣れなの。馴染みの客になることと、恋愛対象になることのあいだには、思ってるより深い川が流れてる。

確かめにいく前に、これだけはやめて

まず、店の中で気持ちをぶつけること。これがいちばんまずい。他のお客さんが並んでる前で告白されたって、彼女は仕事の仮面を外せない。断るにも神経をすり減らすし、そのあとの時間がまるごと気まずくなる。同伴の最中や、アフターの流れで勢いのまま…も、やめときな。仕事の延長で迫られた女の子は、返事をふわっと濁して、そこから連絡をそっと薄くしていくから。

他のお客さんに張り合って、露骨に不機嫌になるのもきつい。自分が別の客を接客した瞬間にムスッとする男を、内心どう思われるか。仕事なんだからしょうがないじゃない、器の小さい人ね、でおしまいだよ。

いちばんやらかしちゃいけないのが、距離感を早とちりしてホテルに誘うこと。ドキッとさせるどころか、時間をかけて積んだ信頼が音を立てて崩れる。ぐしゃっと、一瞬でね。ここで舞台から消えていった男の多さといったら…はぁ…。

落とすって発想の男から、脈は逃げていく

ここからが本題。どうやったら付き合えるのか。

落とそう、攻略しよう、テクニックで本気にさせよう。そういう頭で店に通ってる男は、ほぼ全員が便利な財布どまりで終わる。

からくりは単純でね。攻略する対象として見てる時点で、あなたのほうも彼女を人として見てないから。相手は接客のプロだよ。値踏みされてる空気なんて、一秒で嗅ぎ分ける。

失敗のほうを、ひとつ。うちの集まりに、貯金を溶かしかけて相談に来た三十代の男性がいたの。通うたびにシャンパンを入れて、ボトルを重ねて。請求が膨らむほど、自分と彼女の仲も深まってる気がしてたんだって。伝票を見せてくる手が、少し震えてた。月にいくら使ってると思います、って早口で並べられた数字を聞いて、こっちの喉がからからになったよ。これだけ払ってるんだから、まさか脈がないわけない、って。サンクコストって言葉があるでしょ。使ったお金が惜しくて引き返せなくなる、あれにきれいにハマってた。彼女からしたら、上客がひとり、勝手に舞い上がってくれてるだけ、だったのにね。

羽振りがよければよいほど、ひとりの男じゃなくてお客さんに見えてくる。お金で距離を詰めようとすると、財布の役をあてがわれて、そこに固定される。おねだりに全部応える人は、都合がいいだけで、恋愛の椅子には座らせてもらえないの。ここを取り違えてる人が、本当に多すぎる。

じゃあ、何をすればいいのか。

土台は、いいお客さんでいること。店が温まるように振る舞って、他のキャストにも雑に接しない。翌朝が早いって言われてるのに、しつこくアフターへ引っぱらない。会計はさらっと、時間はきっちり守って帰る。この地味な積み重ねが、面倒な客の山からあなたを一段引き上げてくれる。

そのうえで、距離は一段ずつ詰めるの。いきなりプライベートに飛ぶのはなし。同伴で店の外の空気を分け合って、打ち解けてきたらアフター、そこからやっと二人だけの時間。急いで段を飛ばすと、警戒されて振り出しに戻るからね。

心理の話をもうひとつ。人って、自分の弱いところを見せてくれた相手に、つい心をゆるめちゃう生き物なのよね。自己開示には返報性があって、こっちが素をさらすと、相手も少しずつ鎧を脱いでいく。お金を積むより、対等なひとりの人間として、格好つけない自分を見せられるか。差がつくのは、たぶんそこ。

それと、時間の見積もりを甘くしないこと。カウンター越しの関係が、朝も続く仲に変わるまでには、季節がいくつも巡るくらいの間がいる。半年通ってダメなら脈なし、みたいな短距離走の発想でいると、たいてい途中で自滅するよ。彼女に店を辞めさせよう、囲い込もう、と前のめりになるほど、するりと逃げられる。相手の生活も、他のお客さんと過ごす時間も、丸ごと尊重できる余裕。それが座ってない人に、扉は開かない。

告白のタイミングも、もう答えは出てるでしょ。店の中でも、同伴やアフターの最中でもない。昼でも夜でも二人で会えるようになってから。警戒してる相手と、女の子は夜に二人きりになんてならないもん。だから自然に二人で会える関係になった時点で、成功率はとっくに上がってるよ。

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